全国の企業が、人手不足という「構造的な危機」に追い込まれています。特に地方では採用が思うように進まず、人材不足が事業継続の大きなリスクとして浮上しています。人口減少が進む今、従来のやり方だけでこの課題を解決するのは困難です。

だからこそ、新たな「社会の底力」が求められています。その答えのひとつが、BPaaS──企業の業務プロセスそのものをオンラインで支える、新しい時代のインフラです。

その最前線に立つのが、kubellパートナーが提供する業務プロセス代行サービス「タクシタ」のクルー。場所に縛られず、中小企業の現場を日々支えているオペレーションスタッフです。

広島から全国各地の企業を支える古谷舞さんも、そのひとり。「距離の制約」を「力」に変え、支援を届けています。今回は、BPaaSの現場を担うクルー自身の視点から、その価値とオンライン支援のリアルな手応えをお届けします。

距離を力に。人材不足時代に企業を支える新インフラ、BPaaSと「タクシタ」の専門クルーたちの画像1

多様な業務をオンラインで担う専門チーム「タクシタ」とは

——まず「タクシタ」について教えてください。どのような業種や業務、エリアのお客様がいるのでしょうか?

「タクシタ」は経理、労務、営業事務、採用、Web制作などのバックオフィス領域を中心に、さまざまな業務をオンラインで依頼できる、業務プロセス代行サービスです。

小売・EC、医療・福祉や建設・運輸業など、業種を問わず全国から依頼があり、クルーの約7割は地方在住です。事業部内では経理や労務など専門領域ごとにチームが編成され、クライアントのノンコア業務を幅広く担える体制が整っています。

私は営業事務チームに所属しています。この領域は、請求書発行などの一般事務、カスタマーサポートの代行、受発注処理、SNSの投稿代行など、対応範囲が広いことが特徴です。

——多岐にわたる業務をどのような体制で支えているのでしょうか。

クルーは専門領域に基づき、複数のクライアントの業務を同時に支援します。完全オンライン完結型であるため、企業とクルー双方にとって場所の制約がありません。業務の専門分野に応じて十数人単位のセクションが編成され、セクションリーダーが品質管理と適切なアサインを行います。

——古谷さんが「タクシタ」のクルーとして働きはじめたきっかけを教えてください。

以前は医療系職能団体やフルリモートのベンチャー企業に勤めていました。やりがいはありましたが、子育てとの両立の難しさや、業務委託による収入の不安定さから続けづらさも感じていました。

一方で、働くことは好きでしたし、ベンチャー企業での勤務経験から「成長フェーズにある企業で新しい事業に関われる仕事をしたい」と考えるようになっていました。

そんなとき、当時コミュニケーションツールとして使用していた「Chatwork」の求人をチェックしてみたところ、クルーの採用情報が目に入りました。BPaaS事業をこれから拡大していくというフェーズが、自分の求めている環境と重なり、数分後には応募していましたね。

遠隔でも実現する高品質な業務支援。「タクシタ」流のコミュニケーションと運用体制

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——実際に、クルーはどのように働いているのでしょうか?

依頼いただく業務内容が千差万別なので、皆が同じ働き方をしているわけではないですが、複数のクライアントを担当しているクルーが多く、一日の中で適宜対応するクライアントを切り替えて業務にあたっていますね。クルーの勤務パターンもフルタイムやパートタイムなどの選択肢があり、フレックスタイム制を導入しているため一日の勤務時間の調整も可能です。

——古谷さんは、セクションリーダーという立場ですが、古谷さん自身はどのような業務にあたっていますか?

まずは、初回打ち合わせとクルーのアサインです。契約開始時のミーティングで、業務内容をヒアリングし、最も適任のクルーを割り当てます。

稼働がスタートしてからは、業務が適切に回っているかをはじめ、クルーの稼働状況、業務の進捗などをチェックしてマネジメントしていきます。

——複数案件を抱えるクルーの負荷管理はどのように行っているのですか。

「タクシタ」は、クライアントにチケットを購入いただき、クルーの稼働でチケットを消費する仕組みです。

月初に稼働予測を立て、業務量が増える場合は追加チケットを購入いただくため、時間超過によるクルーへの過剰負荷が発生しにくい仕組みになっています。

ただし、業務量が増えれば心理的負荷も変化するので、クルーの日々の稼働時間や体調、納期の重なり、物理的な工数なども、細かくチェックしています。業務の得意不得意や相性もあり、定期的に状況をヒアリングして適宜メンバーチェンジも行います。

——完全オンラインでの業務支援において、とくに意識していることはありますか?

オンラインのみのコミュニケーションでは、温度感や細かいニュアンスが伝わりづらいため、納期報告や進捗共有など、こまめな報連相を意識しています。

また、我々が代行している部分はクライアント側からは見えにくいので、SaaSの利用背景や設定理由、メリットなどを丁寧に言語化して伝えるようにしています。デメリットがある場合も、そのうえで得られるメリットを率直に説明するようにしています。

改善を生み、気づきを届ける。「タクシタ」の仕事のやりがい

——「タクシタ」の仕事で、やりがいを感じるのはどのようなときですか?

クライアントの業務棚卸しや案件の整理を行ったうえで、改善案がうまくフィットした瞬間です。

中小企業の場合、業務フローが確立されていなかったり、不要な工程が残っていたりするケースが多くあります。そこで、さまざまな業種を支援してきた経験を生かし、丁寧に検証して改善していきます。アウトソーシングしたからこそクライアント側に新しい気づきが生まれることも多いですね。

——印象に残っているエピソードはありますか。

紙文化からの脱却に抵抗があるクライアントも少なくありません。紙のままでは代行範囲が限られ、属人化解消も難しくなるため、データ化やオンラインツールの導入を丁寧に提案します。結果「導入してよかった」とのお声をいただくことがほとんどです。

また、カスタマーサポート業務の代行時には、過去の問い合わせ履歴やテンプレートをもとにAIを活用し工数を削減したことで、クライアントのチケット消費が減り、浮いた分で他の業務依頼につながったこともあります。

——その他に、クライアントに喜ばれることが多い取り組みはありますか?

マニュアルの整備でしょうか。案件開始時に、必ず属人化を防ぐためのマニュアルを作成し、丁寧に言語化します。解約の時にもお渡しできるため、非常に満足いただける部分だと感じています。

また、働く中で個人的に充実感を得たことや楽しいと感じるエピソードもたくさんありますね。完全オンライン完結型の支援なので、全国のさまざまな地域の方々と関われるのは魅力のひとつだと感じています。方言も違うことや、同じ季節でも気温や気候がまったく違うことがアイスブレイクになることもあり、非常に面白いです。

以前、青森の結婚相談所事業を行う企業のマニュアル整備に関わらせていただいたことがあるのですが、広島に住んでいる私が、青森の結婚相談所のマニュアル作成を行うというシチュエーションは非常に特殊な気がして楽しかったですね。

このように、クライアントに喜んでいただき信頼を積み重ねることで、他の領域でも「タクシタ」を利用したいとおっしゃっていただけることが多いですね。

人材不足と属人化に挑む。「タクシタ」のBPaaSが日本企業を強くする

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——最後に、BPaaS事業である「タクシタ」はどのように社会に貢献できると感じていますか?

現在、中小企業の人手不足や業務の属人化が進んでいます。そこに対し、全国どこからでもオンラインで支援できるのが「タクシタ」の提供価値です。今後ますます状況が深刻化する中で、BPaaSを導入して業務を効率化、標準化することが不可欠になっていくと感じています。

中小企業は日本企業の大部分を占めています。ここが元気になれば日本全体が活性化していく。その活力をつくり、維持することにBPaaSを通じて貢献できることに、ワクワクしています。

また、「タクシタ」は地方在住で子育て中など、働きたくても働く場が少ない優秀な人材の雇用創出にもつながっていると感じます。オンライン完結型の「タクシタ」は、業種・業務・地域を問わず、優秀なクルーによる幅広い業務代行が可能です。

飲食店であれば「ラーメンづくりに集中するために、経理や請求書発行などの事務はすべて任せる」、医院なら「院長は経営と治療に専念し、それ以外の事務作業は『タクシタ』が担う」という役割分担が可能です。

ぜひ我々にノンコア業務を任せていただき、根幹となる業務に集中して素晴らしいサービスやプロダクトの成長に力を注いでもらえればと思っています。

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古谷さんは「『タクシタ』のクルーはとにかく素敵な人ばかり」と話します。ちょっとした変化に繊細に気づける優しさを、クライアント企業に向けて発揮できるクルーが非常に多いのだそう。「タクシタ」は、オンライン完結の強みとクルー一人ひとりの誠実な姿勢を武器に、中小企業を支えています。

特に地方において人材不足が叫ばれる今、BPaaSの広がりは、働き方の選択肢をひらくだけでなく、中小企業の力を「新たなインフラ」のもとで、最大化することにもつながるのではないでしょうか。